焼鯖そうめんの云われ
その昔、日本海で獲れた鯖をびわ湖西岸を通り京都へ運ぶ道中を“鯖街道”と名付けられました。長浜へも鯖街道の支流が延び、焼鯖そうめんとして郷土料理が自然にうまれました。
また、この湖北地方には「五月見舞い」といって、農家に嫁いだ娘のもとへ春の田植えの農繁期に家事や農作業におわれる娘を案じ、実家から焼鯖を届ける風習があります。その焼鯖とそうめんを炊き合わせ手軽に食べられることから農繁期の定番の郷土料理になりました。
さらに、長浜では太閤秀吉さんにちなんだ「長浜曳山まつり」の時に客人をもてなすハレの日のご馳走でもあります。
「焼鯖そうめん」は娘を思いやる親の愛、大事なお客様へのおもてなしの心がこもった伝統の郷土料理なのです。